手紙の本題はなんとも感激する内容で、ここまで色んな人のことを考えているんだと感服した。
さすが息子さんから髪の毛と爪をもらうだけあるなぁと思った。
早速だが、手紙の文章をそのまま引用する。
ここで本題!何故この写真を同封したのか
報告させていただきたいのはありますが 自慢したくて送ったのではありませんよ〜
もしかして 航空学生の事を知りたくて 坂上先生のことをネットで知って(私のように)
アドバイスを求めてくる若い子がいるかもしれません
そんな時に あきらめないで頑張ればこんな風にT4を操縦して ウィングマークゲットまでいけるよ ちなみにこの写真の子は成績悪かったんよ 特に英語がダメでね〜
と先生の所に来た若い子を励ます材料に使っていただけませんか?
ブルーの写真もそりゃあ恰好いいですが この写真のほうが現実味あるような気がするのです
何度も挫折しかけて 首の皮一枚でどうにかつながっていて
首の皮も何度も危ない時を乗り越え その皮も随分と厚くなり 同時に精神力も強くなっていったようです
中には優秀な子もいるでしょうが 息子のように 可も不可もなく その他大勢の分類で来た人間でも やる気 元気 負けん気 それからクソ度胸があればなんとかなる!
私は親ですから 可もなく不可もなくその他大勢の中の息子が大好きです
又そういった子も応援したくなっちゃいます
以上が引用部分である。
手紙の内容で最も注目すべきは「母親の愛」ではないだろうか。
子どもに厳しくあたっているのも、結局のところ我が子の為であり、我が子を愛するが故にである。
わかっていても中々出来ることではない。
以前頂いた手紙も書いてることは凄い内容でも、息子さんを愛してることがとても伝わってくるものだった。
知覧の平和特攻記念館に行かれた方ならわかると思うが、母親は誰よりも息子を愛しているし、息子は母親を愛している。
知覧のことは戦前の話だが、まさに現代でも同じように素晴らしい関係を築いている家庭があることにぼくは胸を打たれた。
この考え方が正解かどうかは人それぞれ考え方が違うだろうが、ぼくはひどく共感している。
そして自分の息子さんだけでなく、他人に対しても慈愛の心をお持ちである。
これは思っても中々出来ることではない。
ぼくに対してもだし、これから航空学生を目指している中学・高校・浪人生、航空学生にいる自衛官、飛行過程に入っている自衛官にも勇気を与えてくれる手紙だ。
もちろんそれらの人たちだけでなく、色んな人に勇気を与えてくれる手紙ということは書くまでもないかな。
前回書いたし引用部分にもあったが、息子さんは呼び出されてクビ宣告されるくらい英語が苦手だった。
それでも諦めず、食い下がって食い下がって努力を続けた結果ウィングマークを取る事ができた。
何事もそうだが、努力をしなければ何も成せない。
森羅万象、生きとし生けるもの全ての生物は努力をしなければならない。
その努力が確かに実るとは言わない。
実らないことの方が多いかもしれない。
しかし、実らなかった時にどのように反省するかじゃないだろうか。
その反省を生かし、また努力に努力を重ねて次に繋げていけばいいと思う。
ぼくがこのことに気付いたのはランニングを始めてからだ。
走るのが嫌で辞めた航空学生だったが、敢えて走ることに挑戦しなければならないと思い走り始めた。
言ってることは恰好良く聞こえるかもしれないが、ぼくには走ることが必要だったんだ。
走り始めてからぼくは航空学生を辞めて止まっていた時間がやっとで動き出したような気がする。
走り始めた時はそんなこと思いもしなかったが、今では確信している。
あの挫折はぼくにとって必要なものだったんだと。
実は航空学生関連の問い合わせは表に出していないだけで結構きている。
直接院にみえたり、電話、SNS、ブログのコメント、結構きている。
けど、公表してないことがほとんどだ。
それだけ秘匿性は確保したいし、重要なことだからね。
だから何か聞きたいことがあれば何でも聞いてほしい。
ぼくが答えられることなら何でも答えよう。
それがぼくの使命だと思っている。
また新たな出会いが生まれるのならこの上ない喜びだ。
今回この記事を書く機会を与えていただいたご夫婦に感謝の気持ちを込めて返信の手紙を書くが、ここでも伝えておきたい。
『ありがとうございました』
そうそう、最後になりますが息子さんにお伝えください。
航空自衛隊のパイロットになったということは、北に行けばロシア語を、南に行けば中国語を勉強しないといけないよ!
英語だけじゃなくてまだまだ覚える言語はいっぱいあるから頑張ってね〜*\(^o^)/*
2部にわたる長文にお付合いありがとうございました。
やる気!元気!負けん気!〜2/2~
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