産後の骨盤ケアについて『なぜ産後に骨盤ケアをする必要があるのですか?』

女性からよく質問されることがあります。
『骨盤の歪みを治して欲しい!』
これって皆さんどうやって自分の骨盤が歪んでると思われてるのかとても不思議です。
スカートがクルクル回ったり、鏡で見た時高さが違ったりする、と言われることはあります。
男性からしたら全然気にしないことに気づくのが女性だなぁと思います。
男性は鏡の前で気にすることといったら、ヒゲの処理か、自分の筋肉美に惚れ惚れするか、お腹周りの脂肪を鷲掴みするかくらいです。
最近順調に体脂肪が落ちてきてるぼくは、自分の筋肉美に酔いしれております*\(^o^)/*
 
話がそれましたが、「骨盤の歪みを治して欲しい」という質問にぼくはいつもこう答えます。
『なぜ骨盤の歪みを治したいのですか???』
なぜこのような質問をするかといいますと、痛みがあったりするなどの実害がある場合と、単に歪んでるから治したいだけかで分ける必要があるからです。
極端な話をしますと、単に歪んでるから治したい方は治すだけ無駄です。
なぜなら、歪んだ原因を取り除かない限りまた歪むからです。
それには必ず運動が必要になります。
必ずです。
その運動をすることが可能ならぼくは協力しますが、運動をしないのなら骨盤の歪みを治すことを拒否します。
だってお互いにとって無駄になるからです。
ぼくは施術となるといつだって全力です。
運動をしないと無駄とわかってることなのに、患者さんを騙してまで骨盤の歪みを治すなんてしたくありません。
痛みを伴う場合は話が変わりますけどね。
 
ここで今回の本題である、「なぜ産後に骨盤のケアをする必要があるのですか?」の質問の答えを書いていきます。
『前置きが長過ぎ!!!』
という声がまた聞こえてきましたが、常に耳を塞いで書いております!
前置きどころか本文も長いですので興味がある方や今現在産後に関係がある方はご覧ください。
必ず役に立つことが書かれております。
 
 
現在ぼくの手ブログでは産後の骨盤ケアに関する下の6つの質問に答えております。
 
・いつから通えば(通うと)良いですか?
・なぜ産後に骨盤のケアをする必要があるのですか?
・どんなことをしますか?
・体型は元に戻りますか?
・どれくらい通えば良いですか?
・骨盤ベルトをしとけば骨盤は元に戻る?
 
他に質問や気になることがある方はお手数ですがコメント欄にご記入ください。
 
『なぜ産後に骨盤のケアをする必要があるのですか?』
産後の骨盤なぜ?
 
結論を先に書きますと、一番の理由は股関節が悪くなるからです。
体型を戻したいとか、体重を落としたいとか、痩せにくくなるとか、ホルモンバランスを整えるとか、いろ〜〜〜んなことが言われておりますが、ほとんど骨盤の歪みと関係がありません。
骨盤との関係ではなく、出産に関係することです。
産後に骨盤のケアをしたら痩せるとか書かれてるものをよく見かけると思いますが、痩せて当然です。
お腹の中に赤ちゃんがいるときより動けるようになるから消費カロリーが増え、体重が減るだけなのですから。
痩せにくいのは妊娠して運動量が減り、特に出産後動けないため筋力が著しく低下してしまい体全体の筋肉量が減り、基礎代謝が大幅に減るからです。
ホルモンバランスは乱れて当然です。
母乳をあげていること自体がホルモンバランスが妊娠前とは全然違いますし、出産という大事をしたあとですから乱れて当然です。
中には出産後体重が以前より減ったという方もいらっしゃいますが、その場合体脂肪をみると以前と違うはずです。
脂肪は筋肉より軽いですから、筋肉が減って脂肪が増えても体重自体は変わらないか減ってしまいます。
なので、体重が同じでも体型は確実に変わってます。
とまぁ、言い出すときりがないくらい反論できるわけですよ。
それをあたかも産後の骨盤ケアで改善できますよアピールして儲けようとしてる輩が巷にはい〜〜〜〜〜っぱいいるわけです。
皆さん、騙されないように知識を持ちましょうね。
もちろん、ちゃんと産後のケアが出来る院もあるので注意して選びましょう。
 
ここでやっとで本題に入ります。
 
産後の骨盤ケアが大事なのは股関節のためと言い切ってもいいくらいです。
もちろん、骨盤の歪みで腰を痛めやすくなったりしますが、それよりも重要なことは股関節です。
数字で表してみるとわかりやすいです。
変形性股関節症という言葉は聞いたことがあるかもしれません。
その名の通り、股関節が変形してしまうものです。
これは男女比が大体「男:女=1:9」です。
骨盤と股関節の関係性を説明すると非常に長くなりますので省きますが、この男女比は重要な数字です。
明らかに出産が原因とぼくは考えております。
 
少しだけ変形性股関節症について書きます。
遺伝的、先天的、後天的全てにあてはまりますが、遺伝の要素が強いと考えらえます。
股関節に負荷かがかかり過ぎて起こるもので、よく「進行性」と言われておりますが進行はしません。
筋肉が原因であって、筋肉を柔らかくすれば大概の方は痛みが治まりますし、変形が止まります。
 
その股関節が変形する最大の理由が出産と考えられます。
もちろん、出産されてない方でも起こりますが、出産が確率を大幅に上げます。
変形性股関節症は初期治療が最も大事(何でもそうですが)で、初期の段階で筋肉や骨盤の調整をするだけでかなりの確率で良くなります。
こればかりは実感していただくしかありませんが、変形性股関節症の初期から中期前半の方であればほとんど痛みがなくなります。
それが中期後半から後期になると痛みは軽減されるものの痛みが残りやすく、治るものも治らなくなります。
ですので、初動である出産後の骨盤ケアが最も大事となります。
特に元から股関節に異常がある方や、両親・親族に変形性股関節症がある方は必ずケアした方が良いと言っても過言ではありません。
骨格も遺伝しますので、当然股関節の形も似るため股関節を悪くしやすいです。
変形性股関節症は治療をしなければ急激に進むもので、股関節の違和感から1〜2年で急激に変形します。
この最初の違和感や少しの痛みの時点で治療するとまず変形しません。
悪化すると最終的に手術で人工股関節を入れる方が大多数を占めます。
悪化しないためにも股関節のケアが重要になるのです。
先ほども書きましたが、だからこそ、股関節に負担がかかる出産後の骨盤のケアは重要なのです。
体重を落としたい気持ちもわかりますが、最低でも6ヶ月はダイエットなどは控えなければなりません。
赤ちゃんに良い栄養の母乳をあげないといけませんからね。
ダイエットを控えないといけないだけで、適度な運動は絶対必要ですので誤解されないようにしてください。
母乳に関してはまた機会があれば書きます。
これも重要なことですのでね。
 
体重を落としたくても中々落ちない方が数多くいらっしゃると思いますが、事は簡単です。
運動するしかありません。
「〜するだけダイエット!」
「これを飲むと代謝が上がってダイエット効果あり!」
「家の中でこの運動すれば痩せる!」
「体幹を鍛えてダイエット!」
そんなまやかしの言葉に騙されないでください。
脂肪はカロリーの摂取と消費のバランスで成り立っておりますので、結局のところ運動量に比例して痩せるようになっています。
もちろん筋肉量が増えれば基礎代謝は上がりますので痩せやすくなるでしょう。
しかし、筋トレは中々長続きしません。
特に女性はなおさらです。
全てを総合的に生活環境やらなんやらぜ〜〜〜んぶ考えて、産後痩せる事はかなりハードルが高いです。
なぜなら産後の女性に運動してくださいと言ってもその時間がないんですから。
ずっと赤ちゃんみないといけないし、家の事もしないといけないし、どこに自分の体重の事を考える時間があると言うのでしょうか。
もしその時間が確保できる方は幸運です。
是非ランニングしてください。
すぐ痩せますから。
それ以外の方々はせめて未来の自分の体の事を考えて骨盤(股関節)のケアをしましょう。
それくらいの時間確保は出来ると思います。
赤ちゃんを連れて治療院に行けば良いわけですからね。
産後の骨盤ケアをうたってる院であれば赤ちゃん連れでも問題ないはずですから是非ケアしましょう。
 
いや〜、今回も長くなりました。
短く書こうと思ってますし、実際かなり文章削ってるんですけどこれだけの量になってしまいました。
けど、産後の方や妊娠中の方、妊娠を考えてる方にとって有意義な内容だと思います。
わからないことがありましたら何でも聞いてくださいね。
それなりに勉強はさせて頂いておりますし、わからないことは正直にわからないと答えて、その後しっかり勉強させて頂きますので、こちらとしても質問された方が勉強になって助かります。
少しでもこの記事を見られた方の助けになれば幸いです。
長文にお付合い頂きありがとうございました*\(^o^)/*

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