続・バスケットをしていて股関節の前側が痛くなった

以前紹介しました、高校二年生でバスケットをしている男子の話を書きましたが、施術後の話です。
バスケットをしていて股関節の前側が痛くなった
前回も書きましたが、この生徒さんはバスケットの練習中に股関節が痛くなり、病院に行くと「臼蓋形成不全」と言われました。
一般的に臼蓋形成不全というと、臼蓋が浅くなり股関節が不安定になることから股関節に痛みが出るというものですが、この生徒さんは逆に臼蓋が深くなっているとのことでした。
誰であれ、初診のとき、ぼくは痛い部分だけを診ることはしません。
痛い部分だけを診るときはそこにしか原因がないときです。
今回のこの生徒さんはバスケットが引き金となって痛みが出ましたが、根本的原因は他にあると判断しました。
下半身を全体的に触診したところ筋肉のつき方からして、リバウンドをするタイプだろうなと思い、本人に聞くとやはりそうでした。
その下半身の中で著しく筋肉が足りない部分がありました。
それは大腿四頭筋（太ももの前側）でした。
少し痛みが落ち着いたら大腿四頭筋を鍛えた方が良いと伝えました。
ぼくは直感的にこの筋肉が怪しいと思いました。

施術を４回しての生徒さんの所感は、「次の日の痛みはないけど、二日目からまた痛みが戻る」とのことでした。
ここは辛抱強く通ってもらい、とにかく股関節周りの筋肉をほぐして可動域を確保することが最優先でした。
そして、５回目の施術の際、「この一週間全然痛みが出ませんでした！」との報告をいただきました。
ぼくは心から良かったと思いました。
この生徒さんだけでなく、どの患者さんでも自信を持って施術をさせていただいておりますが、本当にこれで治るだろうか、痛みがなくなってくれるだろうかといつも不安になりながらの毎日です。
施術をする際は自信を持ってますが、次来院されたときにどんな言葉が出てくるかがいつも不安です。
いや、本当に良かった。
その際、大腿四頭筋の筋肉を触ると明らかに筋肉量が違いました。
『ここ（大腿四頭筋）の筋肉鍛えた？』
『はい、鍛えました。』
まだ彼もちゃんと部活に参加してないので痛みの具合がどう変化するかわかりませんが、今のところ大腿四頭筋が原因のようです。
股関節周りをしっかりほぐし、可動域をもたせた状態で適切な部位の筋肉を鍛えることで痛みが改善された典型的な症例でした。
 
股関節痛は決して治らないものではありません。
今回の生徒さんのように病院で診断を受けてから来院される方が数多くいらっしゃいます。
その方々の99,9％は画像だけの診断で、触診はありません。
『変形性股関節症ですね。痛み止めとシップだしときます。プールで運動をしたりしてください。』
大体この言葉で終わります。
違うんですよ。
痛みの原因は股関節自体ではなく、筋肉にあるのですから。
その筋肉を適切にほぐし、適切な運動を指導しさえすればかなりの方が改善します。
ビックリするほどです。
股関節痛で悩んでるあなたも病院で同じこと言われてませんか？？？
だとすれば、他にすることがありますよ。
股関節痛に悩まされてるあなた、その痛み本当に関節の痛みですか？？？