校区運動会〜Another Story〜

私はぼくの手整骨院院長の妻です。
今回はどうしても皆さまに知って頂きたい校区運動会の真実を書き進めて参ります。
先日の夫のブログを観て私は愕然としました。
真実はもっと酷い状況でしたので皆様に夫の裏側を知って頂きたいと思います。
 
 
事の始めは校区運動会の前の週の日曜日からです。
突然朝から夫が騒ぎ始めました。
 
夫『健康の森に行って家族リレーの練習をするぞ!』
私『バトンがないけど。』
夫『そんなものサランラップの芯を使えば十分だ!』
私・子どもたち『(◞‸◟)(◞‸◟)(◞‸◟)』
 
夫はいつも思い立ったら即行動します。
インドに行くことも突然のことでした。
「インド人から連絡が来た!」この台詞から始まりインド人(オムカールさん)の話が頻繁に会話に出てくるようになりました。
朝から手を合わせて「ナマステ」と言うようになりました。
私はこの時からすでに気付いてました。
 
『この人はインドに行くな…。』
 
まさかインドに住み着くことはないと思いますが、もしそうなっても私たちは日本で過ごします。
頑張ってインドでお金を稼いで仕送りをしてもらいます。
 
 
その日も突然リレーの練習をすることになりました。
夫の自転車と水泳の練習が終わってから出掛けることになりました。
私たちはバトンがサランラップの芯と他人にバレないように少しだけ装飾を施しました。
運動から帰ってきた夫が一言。
 
『何これ?そんな無駄なことして。』
 
無駄を極端に嫌う夫ですが、いつも私たちはそれに関して精神的犠牲を被っております。
そんな精神的犠牲を夫に説明しても全く聞き入れず、自分のこと以外には興味を全く示しません。
男の人ってみんなこんな感じなのでしょうか?
 
健康の森に着き、リレーの練習が始まりました。
まずはバトンの受け渡しの練習です。
夫がリレーの練習の何を知ってるかわかりませんが、バトンの受け渡しを事細かく説明し始めました。
 
夫『バトンは右手で受け取り右手で渡すんだ!しかもバトンを上から渡すんじゃなく、下から渡すんだ!』
私『それって渡しにくくない?』
夫『何を言ってるんだ!これで日本はオリンピックで銀メダルを取ったんだぞ!』
私・子どもたち『(◞‸◟)(◞‸◟)(◞‸◟)』
 
校区運動会に何を求めてるのかわかりませんが、オリンピックを引き合いに出され練習が始まりました。
みんな全く出来ず、混乱しました。
そんな私たちの混乱に夫はイライラしていました。
後ほど調べましたら、あのバトンの受け渡し方法は非常に難易度が高いため相当な練習が必要とのことでした。
私たちが出来ないのも当たり前ですし、バトンの受け渡しのことを全く知らない夫が、見よう見まねでオリンピックレベルを強要してきたことに腹が立ちました。
 
問題はそこではありません。
その後です。
バトンの受け渡しの練習を中途半端に打ち切られ、実際に走ることになりました。
大体小学校の校庭半周くらいの距離を走ってバトン交代するという練習です。
私と子どもたちが走り終わると夫は芝生の上に座ってました。
 
私『走らないの?』
夫『普段運動してるからやる必要もない!君たちの練習をしにきたんだ!』
私・子どもたち『(◞‸◟)(◞‸◟)(◞‸◟)』
 
それから私たちは10周くらい走らされました。
休憩は他の人が走ってる間だけです。
ちゃんと走らないと夫から怒声が飛びます。
普段、運動は理論的・科学的に行うことを推し進めてると思いますが、この時は第二次世界大戦の鬼軍曹のように理不尽かつ不合理な練習でした。
私と子どもたちは全く楽しくないし、夫は座って指示をするだけです。
みんなヘロヘロになって動けないのに無理矢理走らされました。
みんな限界で倒れ込みました。
そこでやっとで休憩が与えられました。
私たちはそれで練習は終わりと思ったのですが、10分くらいしたらまたエンドレスランが始まりました。
みんな疲労困憊で練習どころではなくなりました。
何周したかわかりませんが、とにかく走り続けました。
何の練習かわからなくなりましたが、やっとで終わりました。
夫は満足気に一人足早に車へと向かいました。
みんな疲れているというのに、車の中で夫のリレー談義が始まり、夫以外の全員が窓の外の風景を目を細めて見ながら右から左に話を受け流しました。
 
これが1週間前の出来事です。
 
 
校区運動会当日の話を書きます。
早朝、普段家事なんてまずしない夫が朝から洗濯や皿洗いを始めました。
「校区運動会なんて大したことないよ!」と言っている割に興奮して朝早く目覚めたようです。
本人の中ではワクワクして、子どもたちや周りの人に良い格好をしようと意気揚々となっていたのでしょうね。
それはまるで運動神経の良い子が、運動会当日楽しみで興奮している姿と全く変わりませんでした。
 
『何が大したことないだ、十分楽しみにしてるじゃないか。』
 
私はこう心の中で呟きました。
運動会が始まり、夫が開会式の時に私の耳元で呟きました。
 
夫『こんな素人の集まりにぼくみたいなセミプロが出たら反則なんじゃない?』
私『そうだね…。』
 
確かに夫の運動神経は物凄いです。
何より反射神経が異常です。
テーブルでご飯を食べている時、子どもの肘か手にペットボトルが当たり落ちそうになると反対に座ってる夫がそのペットボトルを取ります。
食事中私の肘にお箸が引っかかり落ちそうになるとそれをキャッチします。
蝶々を素手でシュパっと捕まえます。
私たちからしたら信じられない反射神経を持っていますが、とにかく性格が捻じ曲がっているため運動神経の持ち腐れになっている状態です。
 
そんな運動神経の良い夫は、運動をしていない方々を見てそれはそれは見下していました。
当たり前といえば当たり前なんです。
だって、夫は毎日のように運動しているんですから。
そんな自分と運動をしたくても忙しくて中々出来ない方々を比べて優越感に浸ってる夫を見ながら「どうしてこの人と結婚したんだろう?」とラジオ体操をしながら自問自答が始まりました。
 
先日の運動会の記事を読まれた方はご存知と思いますが、夫は前日の土曜日に自転車に乗ったり、プールで泳いだりしてました。
土曜日の夜、私は疲労困憊になってる夫を見ながら言いました。
 
私『明日大丈夫?』
夫『はい!問題ありません!明日になったら治ってます!プロテインで治します!』
 
いつからかわかりませんが、夫の薬はプロテインになりました。
何かあれば「プロテインを飲めば治る!」と言います。
先日も子どもに蕁麻疹が出たのですが、病院には行かずプロテインを飲ませてました。
確かに急速に治りましたし、夫の中では理論通りだそうです。
運動会の前日はプロテインをいつもより多めに飲んで寝た夫でした。
でも、次の日、夫は朝から脚をしきりにマッサージしたりストレッチをしてました。
 
私『大丈夫?』
夫『リレーまでには治ります!プロテインを飲めば治ります!』
 
本人がそう言うのなら何も言い返せません。
 
運動会のプログラムが始まりました。
子どものかけっこでした。
上の娘がかけっこで転んでしまいました。
照れならが帰ってきた子どもに夫が言いました。
 
夫『そんなタイツを履いてるから転ぶんだよ!なんでそんなの履いてるんだ!?今すぐ脱いでこい!』
私『寒かったんだよね。』
夫『寒くない!動いてれば暖かくなるんだよ!』
子ども『いやだ、ぬぎたくない。』
夫『いいから脱いできなさい!』
私・子ども『(◞‸◟)(◞‸◟)』
 
転んだ子どもを慰めることもなく、ただただ怒ってました。
子どもはとても落ち込んでいました。
とても可哀想でした。
その後親子リレーがありましたが、鬼軍曹の成果は何もありませんでした。
あれだけ走ったのに(◞‸◟)
 
その後夫が突然一度家に帰ると言い出しました。
話を聞いてみると自転車を漕いでくるとのことでした。
私はとても不安になりました。
夫がこのような突拍子も無いことをする時、何かが起こります。
途中で事故にあったり、転倒したりして最後のリレーが走れなくなったらどうしようと思いました。
心配しましたが、どうにか無事に自転車の練習は終わったと連絡が来ました。
しかし、中々学校に来ません。
連絡してみるとお腹が痛くてトイレにこもってるとのことでした。
最近インドに行った時の食事を意識してなのか、タバスコの250倍辛いソースを付けて食事をしています。
毎日お腹と口が痛いと言っています。
あれだけ栄養に気を付けてサプリを摂ってるのに、何も意味がないくらい毎日お腹が痛いと言ってトイレにこもってます。
私はいつも夫のことをバカなのか頭が良いのかわからなくなります。
天才とバカは紙一重と言われますが、私は夫のことをバカなのではないかと思い始めてます。
「プロテインでも飲んどけ!」とラインに書きたいところを我慢して「なるべく早く来てね」と連絡しました。
 
次の私たちの競技が始まる時間が迫ってきました。
校区の方々も夫を探し始めました。
夫が居ないと人数が足りない為町内会長さんも焦ってました。
校門前で夫を探していたのですが、夫は一向に来ません。
途中で事故にあったんじゃないかと心配になりました。
探し回っていましたら、校区のテント席に普通に座ってました。
何でこんなところに平然と座ってるのか腹が立ちました。
けど、そんなことも言ってられないのですぐに夫を引き連れて皆さんが並んでいる場所に行きました。
 
そしてついに最後のリレーが近付いて来ました。
夫は自分の脚を必死にマッサージしてました。
この人はやはりバカだと思いました。
プロテインを飲めば治るとか言っといて、全く治っていない様子でした。
夫が靴を履こうとしたら脚をつったと言い出しました。
靴を履くだけで脚がつるくらい足腰ガタガタになってる夫を見たら情状酌量の余地は微塵もありませんでした。
前日だけならまだわかりますが、当日のしかも運動会の合間にわざわざ自転車に乗る意味が全くわかりません。
夫が言うには「これくらいのハンデがあって丁度良いんだよ!しかも、土日しか運動出来ないんだよ!」とのことでした。
脚をつりながらも何とか靴を履いた夫でしたが、一生懸命脚のストレッチをしてました。
 
リレー選手が並び始めました。
さっきまで脚をつって顔を歪めていた夫は平然と歩いていました。
むしろ堂々と歩いてました。
私に心配して欲しくてあんなことしていたのでしょうか。
「いや平然を装い良い格好をみんなに見せたいだけだ」とすぐに考えを改めました。
小学生がスタートし、中学生にバトンを渡し、中学生が夫にバトンを渡しました。
夫の前には二人の走者がいました。
これを抜いたら町内会のヒーローです。
夫は物凄い勢いで走り出しましたが、多分3歩くらい走ったところで転んでました(=´∀`)人(´∀`=)
私は校区の方々に申し訳ないと思う気持ちよりも「やった!やった!転んだ!」と逸る気持ちを抑えることに必死でした。
あれだけ周りの人を見下したり、私たちに練習を強要したり、娘が転んだことを責めていたにも関わらず、自分は何もないところで転んだのですから私としては諸手を挙げて喜ぶ他ありませんでした。
転んだ夫は信じられない早さで起き上がりまた走り出しました。
そこはさすが産毛まで運動神経の塊と言ったところでしょうが、転んだことに変わりはありません。
リレーが終わって苦笑いをしながら帰ってきた夫はしきりにかすり傷を気にしてました。
その後気不味いと思ったのか小学生たちと遊んでました。
さっきまで椅子に堂々と座って大将気分でいた夫だったのに。
そんな夫を見た町内会の方々は「なんて子供思いの旦那さんなの!」と言っていました。
私は真っ向から反対します。
それは違います。
ただみんなの前にいる事が恥ずかしくて小学生に逃げただけです。
我が子とはほとんど遊びもしないし、夜仕事から帰ってきたらスマホをいじってばかりで子どもたちの相手もしないのに、そんな外面が良く見えた表面上の夫は本来の夫じゃないと私は声を大にして言いたいです。
 
会場の片付けも終わり、閉会式が終わり、家族で歩いて帰りました。
その帰り道、疑うようなことを言い出しました。
 
『転んだのは君たちが真面目に取り組まなかったからだ。』
 
この人は父親として、いや人としてどれだけ捻じ曲がった性格を持ってるのかと思いました。
自分が転んだことを人のせいにするなんて処方する薬もありません。
もう頭から粉のままプロテインをかけてやろうかと思いました。
プロテインが好きならそれくらいしても怒らないのではないでしょうか。
むしろ喜ぶかもしれませんね。
 
運動会の次の日、夫が仕事から帰ってくると言いました。
 
『来年の為に今週からみんな走る練習をするぞ!』
 
来年も出る気満々のようです。
確かに子どもたちにとっては良いことかもしれません。
足が速くなってそれが自信になれば良い勉強になるのではないでしょうか。
だけど、鬼軍曹の練習だけは嫌なので夫の様子を暫く観察していこうと思います。
 
長文になりましたが、どうしても夫の裏側を多くの方々に知って頂きたく書きました。
失礼致しました。

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コメント

コメント一覧 (11件)

  • 光るドンの奥様100階くらい笑いました!
    これが本当のヒカルどんですか???
    疑います
    診療では素晴らしい方ですよ!尊敬します!
    どちらが本当なのか?わからなくなりました!
    奥さんは素晴らしく辛抱強いんですね
    男の人ってみんなこんな感じですよ!!

  • 私も以前、テーブルから落ちた箸を、ぼくの手院長が空中キャッチするのを目撃したことがあります。そのときも「僕、反射神経が異常にいいんですっ!!飛んでる蝶々も捕まえたことあるんですっ!!」ってすごいアピールしてました。
    転んだぼくの手院長のすり傷には、タバスコ入りのプロテインでも塗っとくと、きっと治りも早いと思います。
    それにしても奥様ブログ、、、文章の組み立て・語彙のチョイスにセンス感じますね、「スカッとジャパン」を観てる気がします、次のアナザーストーリーはインド出発編でしょうか(^^)

    • たねやすさん
      いつも私たち家族を支えて頂きありがとうございます。テーブル箸キャッチは本人が何も言わずスマートにこなしていたらもっと評価されても良いことなんでしょうが、あの性格ですので仕方ないですね。今度すり傷を見付けましたらタバスコ250倍を塗ってみます。問題は夜中だろうが異常な反射神経で起きてしまうことです。本人は武士の嗜みと言っていますが、ただの落武者のくせにと心の中で思ってます。

  • はじめまして、あひると申します。
    わたくしの妹がご主人に数回お世話になっております。日常生活がだいぶ楽になっているようで感謝の日々です。
    奥様のブログ、面白すぎます。
    夫に相当の不満を抱えておりますのはどなたも一緒なのだと安心しました。
    お二人の信頼関係の元、ここまで書けるのではと感心しきり(笑)奥様ブログが一番面白い‼
    ブログ更新楽しみにしている一人です。

    • あひるさん
      はじめまして、妻です。面白いだなんてとんでもありません。毎回ありのままを書いてるだけなんです。年に数回しか書きませんが、主人に対する不平不満が溜まりましたらすぐに書きます。

  • 奥様目線ブログ大ファンの9618です(*^_^*)
    先生が転んだところの嬉しそうな顔文字、やった!やった!転んだ!の場面では、ご自分では気づかないけど、きっと小躍りされてたのではないでしょうか笑笑
    来年は校区運動会に応援に行きたくなりました。
    これからも、Another Storyを楽しみにしています(*^_^*)

    • 9618さん
      楽しみにして頂きましてありがとうございます。自分では気付かないだけで小躍りしていたかもしれませんね。来年は家族一同速くなっている予定です。いつも私に対するコメントありがとうございます。

  • Anotherstoryの見出しに気付き、心躍らせた私は、まずはコーヒーを準備し気を鎮めつつ、1文ずつ拝見しました。
    やっぱり奥様の文章は一言一句にユーモアがありますね、噛み締めるように読ませて頂きました!
    >校区運動会に何を求めてるのかわかりませんが、オリンピックを引き合いに出され練習が始まりました。
    >「どうしてこの人と結婚したんだろう?」とラジオ体操をしながら自問自答が始まりました。
    面白過ぎて引用してしまいました!
    院長先生にとって「インド」「プロテイン」「オリンピック」が重要ワードのようですね(^^)
    お子さん達の写真もとても可愛いくて
    気持ちがほんわかとなりました(•ө•)♡
    有難うございました。

    • Kouika7さん
      いつも夫がお世話になっております。そこまで楽しみにして頂きありがとうございます。私が書いたブログの需要があるのかいつも不安ですがそう言って頂けると助かります。これからもよろしくお願いいたします。

  • あらまε=(;´Д`ノノ
    弁解をしておきますと、私と院長、ケンタ先生を含めて、運動をして体を動かすことが日常茶飯事、つまり本能なのです。
    本能は治しようがありません。
    子供が中学生の思春期になれば、女3:男1 で立場逆転
    それまでのガマンです
    お父さんの入った風呂汚いとか、お父さんと一緒に歩くの嫌、お父さん臭い
    最後は、お父さんトイレ使わないで、コンビニでしてきて・・想像したら他人事ではないので恐ろしい・・・
    ちなみにアニメ師匠は、外面もアニメ、内面もアニメです

    • アニメ師匠さん
      お久しぶりです。妻です。二年前にお会いして以来ですね。二年前に子どもたちに買って頂いたたくさんのお菓子の中の一つの飴を1年半ほどかけて食べ終わりました。その節はありがとうございました。
      夫は綺麗好きですので逆に子どもたちに臭いだの手を洗えだの毎日言っております。未来がどうなるか想像も出来ません。アニメ師匠さんのいう通りになれば良いのですが。
      またお時間合えばお会いしましょう。
      コメントありがとうございました。

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