ランニングで怪我をした方々のデータから読み取れること

朝晩は冷えますが、日中はまだまだ暑い日々が続く鹿児島です。
鹿児島の春と秋は殆どなく、暑いなぁと思って冷房を入れていたらその1週間後には暖房を入れたりします。
 
 
今回のブログもランニングデータについてです。
マラソンについてのデータを見ていたらまた面白く、考えさせられるものがありました。
それは、「ランニングでの怪我」です。
ランニングを始めた方の多くが怪我をすると思います。
特にフルマラソンを目標として走っている方で怪我をしたことがない方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
イチロー外野手、白鵬関、山本昌投手、工藤監督などの名選手が素晴らしい記録を残せてるのも怪我をしないからです。
「怪我をしないために何をすべきか」これがわかっている人は強いです。
また、ブルースリーは言っています。

武術家の肉体は武器である。にもかかわらず、武器の手入れを怠る人間がなんと多いことだろう。』
やはり超一流の人間はどんな世界であれ、共通することがあります。
それは自分の心と体をしっかりと理解し、常に万全の状態でいることを心がけているということです。
技術が素晴らしいのは当然のことですが、それにおごってしまい自分を客観的にみつめることを忘れた時、人は失敗をします。
心・技・体このバランスを上手く拡大していくことが肝要です。
 
 
今回のブログ内容に繋がることだったのでついつい話が真面目になりすぎました。
今回は、なぜ怪我をしてしまうのかに焦点を当てました。
 
基本的にランニングの怪我に関して言えることがあります。

それは、

「ランニングで傷めたものはランニングで治す!」

です。
突発的に傷めたものはどうしようもありませんが、フォームや練習内容に問題があって傷める方がほとんどです。
もちろん、プロの手を借りないといけないときもありますので、これは基本的な考えです。
それをデータと照らし合わせて解説していきます。
 
男女別のランニング中の怪我のデータを載せます。
ほとんど同じ結果となりましたので解説は男女同じものです。
75
 
76
 
 
タイムが早ければ早いほど、
ふくらはぎ・腰・ちょうけい靭帯・足底筋膜炎・ハムストリング・アキレス腱・座骨神経痛が多いとの結果です。
これにはしっかりとした原因があります。
一つ一つ紐解いていきましょう。
 
まずは、
ふくらはぎから。
スピードを出すということはふくらはぎの筋肉で蹴り出して走るので傷めやすいです。
ですので、タイムが早い人ほど傷めています。
スピードを上げるときに特に使う筋肉ということは、疲労もたまりやすいので、うまく疲労を抜かないと怪我に繋がります。
次が
です。
タイムが早くなるということは、当然スピードが上がります。
スピードが上がるということはストライド(歩幅のこと)が大きくなります。
ストライドが大きくなると腰は捻りが大きくなり、傷めやすくなります。
体はどこでもそうですが、捻りに弱いのです。
よくテレビや雑誌で「歩幅を大きく歩きましょう!」とか言ってますけど、歩幅を大きくすると腰を傷めますので普通かもしくは歩幅は小さく歩きましょう。
健康のために歩いてるのに、歩幅を大きくしたが為に腰を傷めて歩くのをやめる人のなんと多いことか!
 
次は
ちょうけい靭帯(膝の外側辺りの痛みのこと)です。
カカトで着地をすると股関節は外旋します(簡単にいうとガニ股になるということ)。
股関節外旋位での着地はちょうけい靭帯に負担がかかり、傷めやすくなります。
これはタイムに関係なく、多くのランナーが悩まされる症状でもあります。
股関節のストレッチをしっかりすることと、内転筋を鍛えることで改善されます。
ストレッチでも痛みが取れない場合は、股関節の深部の筋肉の硬さが原因ですのでそれは中々とれません。
普通の整骨院ではまず無理でしょう。
自慢ではありませんが、ぼくならできます。
なぜなら、しっかり自分の体と頭で勉強してますから。
 
次に
足底筋膜炎です。
これも接地の際カカトで着地するとでてきます。
2時間30分以内で走る人たちはどうしてもスピードが必要になるので、カカト着地になってしまうので、傷めやすいです。
足の裏の真ん中で着地することで痛みは随分軽減しますので、それを心がけてみてください。
それでも中々軽減しない場合は、ふくらはぎの内側の硬さに原因があります。
それをマッサージするなり、ストレッチするなりで軽減します。
 
次に
ハムストリング(太ももの裏側)です。
この筋肉は走る際アクセルの役目をします。
これとは逆に太ももの前側の筋肉はブレーキの役目をします。
スピードを出す練習をしている人が当然傷めやすくなるため、タイムの速い人たちが怪我をしています。
また、自分の段階に合っていないスピード練習をしたときに傷めますので、スピード練習をする際は分をわきまえて行いましょう。
 
 
次に
アキレス腱です。
ふくらはぎと同じで、スピードを出す時どうしても蹴るようにして走るので下腿部に負担がかかりやすいです。
ここで余談ですが、アキレス腱というのは二足走行ができる生き物で唯一人間だけが持つものです(カンガルーは走るというより飛んでいるので外します)。
チンパンジー、オラウータンなどの猿たちにアキレス腱はありません。
なので、彼らは走ることができません。
俊敏な移動をする際は必ず腕を使って行います。
アキレス腱は走る際に不可欠なものなのです。
 
最後に
座骨神経痛です。
これは正確に言うと股関節周りの筋肉の問題からきます。
スピードを出す時はお尻の筋肉も使うので傷めやすいです。
また、ストレッチだけでは股関節深部の筋肉を緩めることはできないため、疲労がたまりやすく、怪我に繋がりやすいです。
普通のマッサージでは中々到達できない位置にあるため専門的知識と経験がない人がやったところで不可能です。
ですので、座骨神経痛は専門の人に任せた方が良いでしょう。
 
タイムが速い人の説明だけでこんなになってしまいましたが、この
グラフ上で遅い方々の説明もします。
一つしかありません。
それは、
です。
速い人も遅い人も傷めやすい箇所ではありますが、タイムが遅くなればなるほど痛める人も多くなっているのには原因があるはずです。
 
膝を痛める原因としてよく言われるのが筋力不足があげられますが、はたしてそれだけなのでしょうか。
筋力不足ではないはずのタイムが速い人たちも同様に傷めています。
確かに筋力不足も原因の一つです。
しかし、それだけでは説明がつかないデータですよね。
では、何なのでしょうか???
 
その答えは、
『内転筋とハムストリングの硬さ』
です。
ここをよくストレッチするなり、マッサージするなりしてみてください。
結構簡単に治りますから。
簡単に治る怪我は自分で治していけばいいのです。
ただし、中々治らないものはぼくに任せていただけたらほとんど治ります。
大概は走ってれば治りますので安心してください。
『走って怪我したものは走って治す!』
これがぼくの信条です!
(ただし、これはタイムが4〜5時間以上の方々の話であって、マラソンの練習をしている方々は別ですので、あしからず。)
 
話がそれました。
膝の話でしたね。
膝と股関節は切っても切れない関係ですので、股関節の話から書きます。
ランナーのほとんどが知ってるけど知らないふりをしているのが、股関節周りのケアです。
走ることで一番酷使しているのは股関節です。
蹴って走るときにも、空中に浮いてるときも、着地のときも衝撃を吸収する役目を担っているのは主に股関節です(もちろん、全身の関節が衝撃吸収の役目を持ってますが、股関節が特にということです) 。
膝周りの痛みというのは、実は股関節周りから始まる筋肉の硬さからくるものがほとんどであり、膝関節だけを診るのは見当違いです。
この情報は非常に重要かつ重大で、自分の仕事の首を締めるのではないだろうかと思うくらいです。
けど、もっと情報開示しちゃいます。
上でも書きましたが、痛い場所によって改めて書きます。
膝の内側の痛みの場合は、内転筋とハムストリングスを緩めます。
膝の前上側から下にかけての痛みの場合は、股関節の付け根から前側を緩めます。
膝の外側の痛みの場合は、お尻周りの筋肉を緩めます。
これで大体良くなりますが、それでも僕の仕事はなくなりません。
『え???どっち???』
と思われるかもしれません。
問題の箇所を緩めれば良いとか簡単に書いてますが、そんな簡単に緩めれないんですよ!
それができないからトップアスリートでも怪我をしてしまうのです。
 
では、この膝の本題でもある遅いランナーがなぜ膝を痛めやすくなってるのかに入ります。
それは、走り方がわかっていないからです。
特にきつくなったときの姿勢に問題があります。
走り慣れていないランナーは長距離を走りきつくなると猫背になり、顎が上がり、骨盤が後傾します。
そうなると、人間の関節の構造上足はガニ股になって走ってしまいます。
その結果としてガニ股で走ると膝に負担がかかりやすくなるので、膝を痛めてしまうのです。
わかりにくいかもしれませんが、とにかく姿勢の問題です。
ですので、キツイときこそ姿勢に注意して走るようにしましょう。
 
 
これでもかなり端折って書いたのですが、すごく長くなってしまいました。
これが今回のデータから読み取れたことです。
このデータからここまで読み取れる人も中々いないと思いますので、少しは皆様のお役に立てたのではないでしょうか。
マラソンはコンディショニングが非常に大事です。
怪我をしないためにどうしたらいいのか、怪我をしたらどうしたらいいのか。
これをわかってるだけで全然違います。
賢い人ほど、自分を大事にします。
 
 
わからないことや、ここが痛いんだけどどうしたら良いの?などありましたらこのブログのコメントでもFacebookでも直接でもなんでもいいので、聞いてください!
まず答えれないことはないはずです!
答えれない場合は勉強します!
早く走れるランナーのブログは数多ありますが、ここまで体とランニングについて詳しく知っているブログは中々いないと思います。
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お待ちしてま〜す☆

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